2016年11月17日木曜日

ユリシーズの瞳

どうにもやりきれなくて、映画を観た後、サルミアッキ入りのウォッカを一気に飲み干した。買ってから、もう何年も経っているせいか味が変わってる気がする。
口の中はサルミアッキ独特の刺激臭と少しのあまさで充満する。胃の奥底から食道にかけてまるで炎に焼かれているように熱い。

ウォッカが合う映画だ。




旅なんて何も得られない


でも人間は旅を続ける。


それは愛する人に、旅の話を聞かせるため



生き残ったものだけが語ることを許される。生き残ったものは常に多くの別れと共にある。人一倍数多くの。





今日はすごく文学的インプットが多い日だ。午後に三島由紀夫の「愛の処刑」を読み、あまりの生々しさに吐きそうになり、そのまま、ユリシーズの瞳を観てしまった。観てしまったというべきだと思う。3時間もあるのに。そしてこれから邦画を観に行こうとしている。本当は観に行きたくない。ユリシーズの瞳(私は「オデュッセウスのまなざし」と訳したい)の余韻や考えなければいけないことを忘れてしまいそうだから。でもなぜか、私は映画館に行ってしまう気がする。今日はそんな日だ。

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